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2014/04/22(火) 18:25 開催
東京都 新橋

第3回全脳アーキテクチャ勉強会 〜海馬:脳の自己位置推定と地図作成のアルゴリズム〜

基本情報

日 時: 2014/04/22(火) 18:25 〜 20:45
会 場: リクルートGINZA8ビル(G8) 11Fホール
住 所: 東京都中央区銀座8-4-17 リクルート銀座8丁目ビル

イベント内容

第3回全脳アーキテクチャ勉強会

〜海馬:脳の自己位置推定と地図作成のアルゴリズム〜

全脳アーキテクチャ(WBA)研究の最終目標は,人レベルの汎用人工知能を工学的に最速に実現することです.そして,そのために人間の脳全体構造における知的情報処理をカバーできるように脳に寄り添い/参考としたAIアーキテクチャを構築することが有望だと考える研究アプローチです.(※開始背景は文末を参照)

2013年度末からスタートしたこの勉強会シリーズでは,脳の計算機能をできるだけ簡単な機械学習の組合せとして実装するために,2回目以降は各回において脳の各器官に対応した内容での講演とパネルを進めてゆきます.

3回目となる今回は「海馬:脳の自己位置推定と地図作成のアルゴリズム」をテーマとし,WBA構築に必要な機能は一体何か,現段階でどこまで実現できているかを,ボトムアップの神経科学的知見とトップダウンの工学的知見の両方を踏まえて明らかにしていきます.

人において新皮質の内側に位置する海馬は,記憶の座ともよばれ,日々のエピソードについての記憶に関わりますが,進化的には新皮質よりも古く齧歯類においては自己位置推定とマップ生成を同時に行うSLAMとしての機能が中心となります.

そこで当勉強会では,海馬のSLAMとしての情報処理の観点を中心に,三名の先生によるご講演と引き続くパネル討論を行います.

* 海馬をはSLAMとしてどこまで理解できるのか * 自己中心座標から環境中心座標への変換機構 * 時系列情報の取り扱い * 長期記憶と短期記憶:なぜ二つのメモリシステム(情報表現)をもち転送するのか ** Deep learningのように統計的学習を行う新皮質を海馬はどう支持するのか

今回に勉強会を通じて,人間のように柔軟汎用な人工知能の実現に興味のある研究者,脳に興味のあるエンジニア,関連分野(神経科学,認知科学等)の研究者間での交流を,さらにはかりたいと期待しています.

終了後は,新橋駅周辺にて有志による気軽な懇親会をおこないます.(詳細未定)こちらについても,みなさまのご参加をお待ちしております.

勉強会開催詳細

日 時:2014年4月22日(火曜日) 18:25-20:45(開場: 18:15)

場 所:リクルートGINZA8ビル(G8) 11Fホール
    東京都中央区銀座8-4-17 リクルート銀座8丁目ビル
    http://www.recruit.jp/company/office.html
    (※リクルート様らの好意による会場ご提供)

定 員:定員230名(定員に達し次第締め切らせて頂きます)

参加費:無料

申込方法:ATND( http://atnd.org/events/49541 )で本イベントに参加登録のうえ,受付でお名前(IDなど)をお知らせ下さい.

講演スケジュール

18:20-18:30 オープニング(富士通研究所 山川宏)

18:30-19:00 「SLAMの現状と鼠の海馬を模倣したRatSLAM」(産業技術総合研究所 横塚将志氏)

ロボット・ナビゲーションのコア技術である地図と自己位置の同時推定Simultaneous Localization And Mapping (SLAM) の概要と現状について説明し,鼠の海馬を模倣したRatSLAMと通常のSLAMとの差異を議論する.

19:00-19:30「海馬神経回路の機能ダイナミクス」(公立はこだて未来大学 佐藤直行 教授)

海馬は脳部位の中でも特に記憶機能を担う部位として知られる.今回はナビゲーション課題を中心に,海馬神経回路の構造,場所細胞のシータ位相歳差現象,内嗅野グリッド細胞,海馬傍回の視覚シーン関連部位,などについて概説し,海馬の情報処理機能について議論する.

http://www.fun.ac.jp/research/faculty_members/naoyukisato/

(休憩)

19:40-20:10「人工知能(AI)観点から想定する海馬回路の機能仮説」(富士通研究所 山川宏)

脳で情報の入出力を担う新皮質が大きく発達する進化段階以前から,海馬を中心とした器官は生存に必須のいくつかの時空間的な認識行動機能を担っていたと思われる.そしてこの機能は,知能エージェント(AI分野)では,主にゴール志向エージェントに対応づくと思われる.そこで海馬周辺回路の機能の中でSLAMのに結びつく,自己中心座標から環境中心座標への変換機能とその一般化や,そこにおける情報表現等に関わる仮説を中心に紹介する.

20:10-20:45 パネル討論

パネリスト: 佐藤直行氏,横塚将志氏,山川宏, 一杉裕志
進行: 松尾豊

参考資料/情報

第1回全脳アーキテクチャ勉強会(2013年12月19日)の発表資料

* 勉強会開催の主旨説明(一杉裕志) http://staff.aist.go.jp/y-ichisugi/brain-archi/20131219wba-shusi.pdf * AIの未解決問題とDeep Learning(松尾豊) http://www.slideshare.net/yutakamatsuo/ss-29407641 * 脳の主要な器官の機能とモデル(一杉裕志) http://staff.aist.go.jp/y-ichisugi/brain-archi/20131219model.pdf * 脳を参考として人レベルAIを目指す最速の道筋(山川宏) http://www.slideshare.net/HiroshiYamakawa/2013-1219ss

第2回全脳アーキテクチャ勉強会(2014年1月31日)の発表資料

* 開催趣旨説明、「大脳皮質と Deep Learning」産業技術総合研究所 一杉 裕志 https://staff.aist.go.jp/y-ichisugi/brain-archi/20140131wba.pdf * 「Deep Learning技術の今」株式会社プリファードインフラストラクチャー (PFI) 得居 誠也 氏 http://www.slideshare.net/beam2d/deep-learning20140130 * パネル討論資料: WBAの実現に向けて: 大脳新皮質モデルの視点から http://www.slideshare.net/HiroshiYamakawa/wba-2nd-v2ss

その他関連情報

* 全脳アーキテクチャ勉強会 Facebookグループ(現在200名以上が参加中!) https://www.facebook.com/groups/whole.brain.architecture/ * 全脳アーキテクチャ勉強会 公式Twitterアカウント https://twitter.com/wba_meetings * 全脳アーキテクチャ勉強会 公式Noteアカウント https://note.mu/wba * 特集「汎用人工知能への招待」, 人工知能Vol. 29 No. 3 (2014 年5月1日発行予定) http://www.ai-gakkai.or.jp/vol29_no3/ * 海馬と大脳皮質感覚連合野の 相互連携のモデルの構想(一杉) https://staff.aist.go.jp/y-ichisugi/besom/20130513hippo.pdf * 脳と心と人工知能 海馬と記憶 http://nouai.blog.fc2.com/blog-entry-164.html

全脳アーキテクチャ勉強会の開始背景(2013年12月)

人間の脳全体構造における知的情報処理をカバーできる全脳型AIアーキテクチャを工学的に実現できれば、人間レベル、さらにそれ以上の人工知能が実現可能になります。これは人類社会に対して、莫大な富と利益をもたらすことが予見されます。例えば、検索や広告、自動翻訳や対話技術、自動運転やロボット、そして金融や経済、政治や社会など、幅広い分野に大きな影響を与えるでしょう。

私達は、この目的のためには、神経科学や認知科学等の知見を参考としながら、機能的に分化した脳の各器官をできるだけ単純な機械学習器として解釈し、それら機械学習器を統合したアーキテクチャを構築することが近道であると考えています。

従来において、こうした試みは容易ではないと考えられてきましたが、状況は変わりつつあります。すでに、神経科学分野での知見の蓄積と、計算機速度の向上を背景に、様々な粒度により脳全体の情報処理を再現/理解しようとする動きが欧米を中心に本格化しています。 またDeep Learning などの機械学習技術のブレークスルー、大脳皮質ベイジアンネット仮説などの計算論的神経科学の進展、クラウドなどの計算機環境が充実してきています。

こうした背景を踏まえるならば、全脳型AIアーキテクチャの開発は世界的に早々に激化してくる可能性さえあります。 そこで私達は、2020年台前半までに最速で本技術を実現できるロードマップを意識しながら、この研究の裾野を広げていく必要があると考えています。 そしてこのためには、情報処理技術だけでなく、ある程度のレベルにおいて神経科学等の関連分野の知見を幅広く理解しながら、情熱をもってこの研究に挑む多くの研究者やエンジニアの参入が必要と考えています。

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